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  3. 「静かな暮らし」を叶える。防音性の高い家をつくる工夫とは?

家づくりを始めるとき、デザインや間取り、収納力などに目がいきがちですが、「防音性」にもしっかりと注目していますか?
近隣の生活音、車の走行音、子どもの泣き声やペットの鳴き声——。こうした音の問題は、暮らしの満足度を大きく左右します。防音性の高い家は、音によるストレスを軽減し、より快適な毎日をつくります。
今回は、防音性の高い家を実現するための具体的な工夫を7つご紹介します。家づくりを検討中の方や、これからプランを練る方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

1. 間取りの工夫で音をコントロール

防音対策は、素材や設備だけでなく、間取り設計の段階から考えることが大切です。
例えば、
・寝室や子ども部屋は道路側から離す
・音が発生しやすい水回り(トイレや洗濯機)は、生活空間と離す
・二世帯住宅なら、世帯間の接する壁の配置を工夫する
といったように、「音源」と「静かに過ごしたい空間」の位置関係に配慮することで、日常の音トラブルをぐっと減らせます。

 

2. 二重窓・防音サッシの導入

外からの音を防ぐには、窓からの音漏れ対策が非常に重要です。窓は壁に比べて防音性が低く、音の侵入口になりやすいからです。
そこでおすすめなのが、以下のような設備です:
・二重窓(内窓):既存の窓の内側にもう1枚窓を設置し、空気層で音を遮断
・防音サッシ(遮音性能T-2、T-3等級):音の透過を減らす特殊構造のサッシを採用
窓まわりの工夫だけでも、屋外からの音の侵入を大幅に抑えることができます。

 

3. 壁・床・天井の遮音性能を高める

防音性を高めるには、壁・床・天井といった建物の構造部分に使う素材や工法にも注目しましょう。
・遮音シートや吸音材(グラスウールなど)を壁や天井内部に挟む
・床には防振マットや遮音フローリングを採用する
・壁を二重構造にすることで、音の伝わりを軽減
こうした工夫により、上下階や隣室間の音の干渉も防ぎやすくなります。

 

4. ドアや建具の防音性も見逃さない

意外と盲点なのが、室内ドアの防音性です。一般的なドアは中が空洞(中空構造)になっており、防音性能があまり高くありません。
静音性を求める空間、たとえば寝室や書斎、リモートワーク用の部屋などには、
・重厚な防音ドア
・気密性の高い引き戸
・戸当たりやドア下部に隙間をふさぐ工夫
を施すことで、室内のプライベートな空間をより快適に保てます。

 

5. 吸音材で「音の跳ね返り」を抑える

音は「外から入ってくる」だけでなく、「室内で反響する」ことでもストレスを感じることがあります。特に、天井が高かったり、壁が硬い素材だと、音が響きやすくなります。
そこで有効なのが、吸音材を取り入れることです。
・壁や天井に吸音パネルを設置
・布製のカーテンやカーペットで音の反射をやわらげる
・本棚や観葉植物も、吸音効果のあるアイテムとして活用
室内の音の「響き」をコントロールすることで、より落ち着いた空間を演出できます。

 

6. 住宅密集地なら外構にも注目

都市部や住宅街など、家と家が近い場所に建てる場合は、外構計画も防音のカギになります。
・道路側に高めのフェンスや植栽(生垣)を設置
・音を遮る塀やルーバーの活用
・駐車スペースの配置で、音の反射を抑える工夫
外構を「音のバリア」として活用すれば、外部からの騒音やプライバシー保護にもつながります。

 

7. 家族構成やライフスタイルに合った防音対策を

最後に忘れてはいけないのが、ご家庭のライフスタイルや将来設計に合った防音計画を立てることです。
例えば、
・小さなお子さまがいる家庭 → リビングや子ども部屋の床にクッション性の高い素材を
・楽器を演奏する → 音楽室に本格的な防音施工を
・在宅勤務が多い → 書斎の遮音性を強化
など、ライフスタイルに応じた「音の設計」が、防音性能の満足度を高めるポイントとなります。

 

防音性の高い家づくりは、単なる快適性の向上にとどまりません。家族のコミュニケーションの質や、日々のストレス軽減にも直結します。
早い段階から「音」に配慮した設計を意識することで、長く愛される住まいになります。
「静かな暮らし、心地よい毎日」を一緒に叶えていきましょう。

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